2009年の6月
アジア旅スタートの1ヶ月前。
旅のルートをざっと紙に書いてみました。
下関から、船で韓国釜山へ渡り、
ソウル近郊から、船で中国まで渡来。
そこから電車を使って、
ベトナムまでの国境まで行き、
陸路でラオス、カンボジア、タイ、
マレーシア、シンガポールを目指す。
そこからはインドネシア、ボルネオ島、
フィリピン、台湾、沖縄と。
島々を格安航空チケットで巡る。
日本から、ぐるっと一筆書きの旅を、
3ヶ月間かけて行うことに決めました。
7月、下関から船で韓国を目指し、釜山に到着しました。
海を少し渡っただけで、
やはり国が違えば、街の雰囲気も、全く別物になります。
釜山の街を歩きながら、
旅が再開したんだと感じ、全身がぞくぞくしました。
釜山から電車でソウルまで向かい、
そこでは、オープンして間もない、
ゲストハウスに泊めて頂きました。
初めての日本人と言うことで、大いにもてなしを頂きました。
オーナーのキムさんは、7つ年上の方で、
旅行代理店を営んでおられる方でした。
日本語の出来るキムさんとは、後日、二人で食事をしました。
キムさん曰く、自分はビジネスを立ち上げたんだけど、
このまま年取るのは、何だか味気ないと思ったんだと。
やっぱりゲストハウスのような、
人が行き交う空間が、
人生には必要だと思い、これを創めたんだと。
キムさんは、
自分のオフィスを旅館にしちゃおうという、
発想を実現している方でした。
後に、僕が通販ショップと組み合わせて、
地球旅館を創めるきっかけになった、
ひとつのケーススタディでもあります。
その後、ソウルから船で中国大連まで渡ります。
この街では、所謂ホステルがありませんでしたから、
サウナで泊まりながら街をウロウロしてみました。
近代的な超高層ビルと土着的な市場が入り交じる、
まさに成長期の中国を、
地べたを這いずり回って、観ることになります。
大連からは、基本寝台列車で、寝泊まりをしながら、
北京上海、その他の街を巡りました。
アジアの旅では、
主に「カウチサーフィン」を使っていました。
現地に留学している外国人や、現地で英語が出来る方々と、
コンタクトを取ることができる、旅のコミュニティサイトです。
そこで出逢った方々に現地を案内して貰い、
食事をしながら、色んな話を、あれこれ交換していました。
びっくりしたことは、中国語を習いに来る、
西洋の方々が結構多かったことですね。
漢字が全く分からないところからスタートですから、
彼らにとっては、相当な挑戦になるでしょう。
そんなこんなで中国の街を、2-3週間巡り、
遂にベトナム越境を果たしました。
ベトナム・ハノイは、
近未来都市中国とは、全く様相が違っていました。
いよいよ、東南アジアの旅がはじまったなと、
ワクワクしました。
ラオス、カンボジア、タイでは寺院を巡ったり、
そこで独りで旅をしている日本人達と出逢って、
それぞれ旅の話を交換したりしていました。
マレーシア クアラルンプールでは、
これまたカウチサーフィンを使って、
現地で生まれ育った中華系マレーシア人の方とお食事をしました。
この一帯には華僑と呼ばれる、
中国以外でビジネスを行いだした方々の、子孫が多く住んでいます。
彼らのことは、現地では華人と呼んでいるそうなんです。
初めて華人の方と、実際にお話をする貴重な経験になりました。
僕が出逢った方も、当たり前のように、
フリーランス的な立場になっていました。
彼女は、中国語教師として、自営業を創めていました。
まさに独立心旺盛な、華僑のDNAを引き継いだんでしょう。
そして旅のスタートから約2ヶ月後、遂にシンガポールまで、
飛行機を使わず、海路と陸路でたどり着きました。
シンガポールは、物価が高すぎて、
長居は出来なかったですが、
世界中のビジネスマンが集まってくる、
近未来都市都市として機能していました。
そこからは、格安航空チケットを手配して、
島々を巡る旅がスタートするわけです。
街をウロウロしていると、
現地に住んでいる日本人の方と、お逢いして、
その地域のお話をして頂きました。
ボルネオ島で出逢った、そこで寿司屋を営む、
大将の話は、本当に勉強になりました。
自分が巡り巡って、なぜココに行き着いてきたのか。
2-3時間掛けてお話して頂いたんです。
詳しくは、「全地球見聞録」に書かせて頂きます。
地球見聞の旅を通して、
何万の方とお話をして、何千の方とお食事をしました。
出逢った方の生い立ちや背景を伺って、
自分の立ち位置を、
確認しているような行為をしていたんだと思います。
僕が行った旅とは、そういった、
これからの人生を歩くための、
フィールドワークとしての、
旅だったんだなと、
今更ながら振り返っております。
翌年は、ユーラシア大陸を、
更に深く巡る旅を敢行します!
ご一読頂き有り難う御座いました!
次回は、
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